朝鮮通信使korean

最新情報 2023.04.04静岡まつりの登城行列に参列してきました

Korean ambassador受け継がれる朝鮮通信使の功績

朝鮮通信使とは日朝を結んだ外交使節団のことで、江戸時代、将軍の代替わりや世継ぎ誕生などの際に朝鮮王朝から派遣されてきました。

徳川家康は関ヶ原の戦いのあとすぐに、豊臣秀吉による朝鮮侵略以後断たれていた朝鮮との国交の回復を図りました。朝鮮王朝は二度と朝鮮を侵さないこと、侵略の際に王陵をあばいた犯人の引渡しなどを要求し、家康はそれを受け入れました。
1607年(慶長12年)に朝鮮から通信使が派遣され、江戸末期の1811年(文化8年)まで12回派遣されることとなりました。通信使の一行は、正使・副使・従事官の他、儒学者や医師、画家など500名を超えることもありました。

朝鮮通信使

朝鮮通信使が漢城(ソウル)から幕府のある江戸に向かう間、各地で日本の文人や学者たちとの交歓が見られました。一方で日本からの使節は漢城まで行くことが許されず釜山の倭館で応接を受けたといわれており、日本に対する不信が完全には拭い去られていなかったことがわかります。

江戸時代、鎖国中の日本で朝鮮通信使の往来は、他国の情報や文化に触れる貴重な機会でもありました。

朝鮮通信使の役割Equipment outline

朝鮮通信使は、朝鮮国王からの国書を携えて派遣された使節団です。
外交交渉が大きな役割となり、江戸城内で朝鮮国王からの国書や進物などの品物を献上する儀式が行なわれて初めて目的を達成しました。鎖国下にあった日本において、朝鮮通信使の行列は他国の文化に触れる貴重な機会であり、朝鮮通信使が辿った街道沿いの人々に大きな文化的刺激を与えました。朝鮮通信使の往来によって、日朝間での誤解や偏見を解消し、国交の回復を図るだけでなく、多くの人々が先進文化に触れるための貴重な役割を果たしていました。

朝鮮通信使

朝鮮通信使の辿った道Equipment outline

朝鮮通信使

このようなルートを通り、朝鮮通信使は漢城と江戸を往来しました。興津には徳川家康が最初の朝鮮通信使をもてなした清見寺があり、多くの遺産が残されています。通信使が清見寺に遺した漢詩は2017年10月31日ユネスコ世界記憶遺産に登録されました。

Activities of AYU DreamAYUドリームの活動

平和の使節「朝鮮通信使」の行列と歓迎の宴の再現を行っています。当時の衣装を身にまとって、日本で唯一再現した国書の輿と共に壮大な通信使行列を毎年催しています。

  • 県内唯一の朝鮮通信使の再現行列

    県内唯一の朝鮮通信使の再現行列

    毎年10月、「朝鮮通信使の行列」を再現しています。韓国からのお客様や県内の関係諸団体とも連携して、100人以上の大行列で、JR興津駅から興津清見寺までの国道を約1時間、サムルノリの演奏を響かせて当時の衣装でにぎにぎしく歩く姿は華麗です。

  • 通信使を歓迎する宴(うたげ)の再現

    通信使を歓迎する宴(うたげ)の再現

    通信使たちを歓迎した宴(歓迎の言葉・進物の交換・芸能披露・会食など)の様子を、両国の代表が対面して交流する様子を再現しています。場所は江戸時代に実際に催された興津清見寺の本堂ですので、リアリティー満点です。

  • 朝鮮通信使の劇公演

    朝鮮通信使の劇公演

    演題「誠信の交わり~朝鮮通信使~」、「朝鮮通信使来たる」、「饗応料理の表と裏」等の劇を通して、朝鮮通信使の啓発に努めています。特に「誠信の交わり~朝鮮通信使~」では、地元の中学生から大人まで総勢20人以上のスタッフで、両国の首脳が朝鮮通信使を始めるまでの苦難の交渉、通信使を歓迎する庶民たちの歓喜を鮮やかに演じています。

  • 文化シンポジウム・パネルディスカッション

    文化シンポジウム・パネル
    ディスカッション

    通信使の学術的な活動にも積極的に企画・実施をしています。韓国領事館総領事や静岡市長、大学教授らを招いて、朝鮮通信使サミット「家康公の平和外交2015.10.7」パネルディスカッション、「おもてなし料理とおもてなし方法2019.10.12.」など、先進的な研究や積極的な取り組みを発信してきました。

  • 久能山東照宮への参拝

    久能山東照宮への参拝

    徳川家康公が、戦のない平和な世を強く願って実現させた朝鮮通信使。その行列が、慶尚南道の使節(韓国)と共に、東照大権現家康公が眠る「久能山東照宮」の霊廟へ参詣して、平和への誓いを新たにしました。

  • 韓国釜山朝鮮通信使の視察旅行

    韓国釜山朝鮮通信使の視察旅行

    朝鮮通信使の顕彰活動を積極的に行っている、大韓民国の釜山市へ海外視察に行ってきました。朝鮮通信使研究の第一人者である金(きむ)両基(やんき)先生(故人)の案内で、大規模な「釜山朝鮮通信使行列」や「釜山市立朝鮮通信使博物館」等を見学して、大きな刺激とパワーをもらいました。

  • 朝鮮通信使縁地連絡会

    縁地連絡会との連携

    「朝鮮通信使縁地連絡会」とは、日韓で共同申請して2017年10月に実現したユネスコ「世界の記憶」認定に尽力した日本側の団体です。各地の行政や団体で組織される縁地連絡会に、AYUドリームは静岡市と共に参加・連携しています。

  • 朝鮮通信使講座の普及活動

    朝鮮通信使講座の普及活動

    地元の興津中学校などへ「出前講座」に出かけて、生徒たちに貴重な歴史遺産を知ってもらうための普及活動を続けています。朝鮮通信使の歴史への理解と共に、再現行列にも積極的に参加して大いに盛り上げてくれています。

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